日本の陸マイラーブログに対する違和感
アメリカの陸マイラー活動はシンプルで分かりやすいと思います。クレジットカードの圧倒的なサインアップボーナスにより、カードを作るだけで数万~10万マイルを一気に獲得することができるからです。
一方で、日本の陸マイラーブログを見ていると違和感を禁じ得ません。どう考えても真っ当な方法でそれほどのマイルを貯められる気がしないのです。特定のブログを非難する意図はありませんので、以下ではソースの明示や引用はせず、あくまで私個人から見た印象の一般論として述べます。
日本の陸マイラーブログの典型的な構成
日本の陸マイラーブログを読んでいてよく見かける構成が以下のようなものです。もちろんすべてがこうだとは言いません。
- 自分のエピソード紹介:「マイルを貯めるのは難しいと思っていませんか?でもこんな私でも1年間に21万マイルも貯められたんです!」「21万マイルあればこんなことができちゃいます!」等々
- マイラー活動に必須の「ソラチカルート」「LINEルート」等の紹介。いかにして還元率の高いルートを確保するかの説明にブログの大半のスペースを費やす
- ポイントの獲得手段として「ハピタス」「モッピー」等のポイントサイトを紹介。入会を促す
違和感1:ソラチカルートのポイント交換レートなどたかが知れている
率直に言ってこの種のブログをあまり真剣には読んでいませんので、それほど詳しいわけでもありませんが、1ポイントが高々0.9マイルや1.0マイルに交換できることの何がすごいのでしょうか?2マイル、3マイルならばまだ分かりますが、この交換レートが他と比べて著しく高いわけでもありません。結局のところ21万マイル獲得するには毎月約2万ポイントを獲得しなければならないわけで、実際にはこちらのほうがハードルは高いはずなのです。ちなみにそんな私の日本のメインカードはSFC VISAですが、ポイント交換レートとしては特に不足を感じていません。
違和感2:肝心のポイント獲得方法についてはほとんど触れられていない
クレジットカードでは支出100円あたり1ポイントが付与される場合が多いと思います。これでは仮に毎月30万円をカード決済したとしても、獲得できるポイントは年間たったの36,000ポイントです。多くの陸マイラーブログでは、クレジットカードを支出によるポイント付与だけで大量のマイルを貯めることは現実的でないと指摘しており、私もその通りだと思います。
そこで陸マイラーブログではポイントサイトを使ったポイント獲得を薦めています。ところが、多くのブログでは、肝心の具体的なポイント獲得案件についてはほとんど触れられていないのです。比較的良心的なブログでは、「クレジットカード作成で10,000ポイント」とか、「外食モニター案件で1000ポイント獲得」などの例を挙げていることもあります。しかし、たかが10,000ポイント獲得のためにいったい何枚のクレジットカードを発行するというのでしょうか。また、特別美味しいわけでもない店に月に何回外食モニターに行くというのでしょうか。「25万以上のショッピングで4500ポイント」なども一見よさそうですが、25万円の支出に対する通常ポイント2500ポイントにプラス4500つくだけと思えば、実際には還元率は3%にも満たないのです。
結局、目的はアフィリエイト
日本の陸マイラーブログの多くが上記のような構成の記事を展開していることの理由はつまるところ、ソラチカカードとポイントサイトの入会を促し、ブロガー自身がアフィリエイトによるポイント獲得を狙っているからの一点に尽きるでしょう。大量のマイル獲得実績、マイルを使ったビジネスクラス旅行のエピソードで読者の関心を引き、ソラチカカードとポイントサイトへの入会までこぎつければ、ブロガー自身は今月も晴れて18,000マイルを手にできるわけです。しかし、入会したブログ読者も同じようにポイントを獲得できるわけではありません。
アメリカの陸マイラー活動はずっと健全
アメリカの陸マイラーはクレジットカードのサインアップボーナスで大量のポイントを獲得します。もちろん紹介制度や紹介者へのポイント付与もありますが、それは主たる獲得方法ではありません。私は今年の5月に発行したAMEXで既に24万ポイント(=ANAマイルで24万マイル相当)を獲得していますが、その間ねずみ講まがいのことは何もしていないのです。またサインアップボーナスにとどまらず、実際の支出に対してもカテゴリボーナスとして1ドル当たり2~5マイル相当のポイントがつくことも決して珍しくありません。
もちろん、アメリカ在住ではない人に向かって、だからアメリカで陸マイラーをやりなさいとは言えません。少しでも効率的にマイルを貯めたいと考え、上記のカラクリも理解した上でソラチカやポイントサイトに手を出している人はそれでよいと思います。しかし、もし今これを読んでいる貴方が、陸マイラーにちょっと興味を持ち始めているようならば、本当に手を出す価値があるのか一度冷静に考えてみるのもいいのではないでしょうか。
SFO センチュリオンラウンジへ潜入
Amex Platinumのベネフィットの一つであるセンチュリオンラウンジをサンフランシスコ国際空港で早速体験してきました。
https://thecenturionlounge.com/locations/SFO/
ラウンジの場所はTerminal 3になりますが、ターミナル間の乗り継ぎでも利用できる場所にあります。今回は国際線から国内線への乗り継ぎの合間に利用しました。
とにかく混雑している
ラウンジの利用にはAmexカードのほかにパスポートと搭乗券を提示します。WiFiのパスワードは必要かと聞かれたので必要だと答えるとパスワードが記載されたカードをくれました。どうやらこのパスワードは固定のようですので、今後はもらう必要はなさそうです。
ラウンジに入って最初の印象は「混んでいる」の一言に尽きます。バーカウンターまで含めて満席状態で、座れる場所がありません。食事メニューも並みのラウンジよりはちょっと良い程度でそれほど印象的ではありませんでした。どうしたものかと数分ウロウロした後、かろうじて小さいテーブルと椅子を確保しました。おそらく座席不足に対応するために追加した簡易的なものなのでしょう、プレミアムなラウンジを期待して訪れた身としてはちょっと惨めな気分です。
Polarisラウンジが使えるならそちらを優先
SFOでは新しいPolarisラウンジが先日オープンしたばかりです。まだ直接確認はできていませんが、レビュー記事を読む限り、STAR ALLINANCEのビジネスクラス以上を利用でPlarisラウンジが利用できる場合はPolarisラウンジを利用したほうがはるかによさそうです。
センチュリオンラウンジを利用するのは、他に利用できるラウンジがない場合の次善の策としてになりそうです。
5/30追記:
先週シアトルとマイアミのセンチュリオンラウンジでは、混雑緩和のためにフライトまで2時間以上あるメンバーによるラウンジへのアクセスを制限する非常措置が取られたようです。恒久的な制度の改定ではなく、あくまで例外的な緊急措置のようですが、サンフランシスコに限らず混雑気味のようですね。。
Amex PlatinumとBlue Business Plusによるポイント獲得実績
入会1ヶ月で16.8万ポイントを獲得
ANA card USAを卒業して新たに入会したAmex PlatinumとBlue Business Plusの獲得ポイントがほぼ確定しました。168,278ポイントです。ANAマイルに換算すると16.8万マイルを一挙に獲得したことになります。
内訳としては以下の通りです:
- Blue Business Plus サインアップボーナス:10,000ポイント
- Blue Business Plus 約$5,000使用(2xポイント):10,728ポイント
- Blue Business Plus キャンペーン Amazon $50利用で2,000ポイント:2,000ポイント
- Platinum サインアップボーナス:100,000ポイント
- Platinum 航空券購入(5xポイント)約$9,000使用:45,550ポイント
基本的には航空券を含む大型支出があることが事前にわかっており、Amex Platinumの年会費$550が短期間に十分Payするという前提での入会でしたが、あらためて獲得ポイントの大きさに驚いています。
意外に見つかるお得なキャンペーンも寄与
「Amazon $50利用で2,000ポイント」はかなりお得なキャンペーンで、予定以上のポイント獲得に貢献してくれました。5月末までとなっていますが、Amazonで$50使うことは極めて容易ですので、ご自身のキャンペーン対象に含まれていないか確認してみてください。
Amex Platinumでマイルを大量獲得
Amex Platinumは駐在トラベラー必須の一枚
ANA card USAを卒業したわたしが次のカードとして選んだのはAmex Blue Business Plus とAmex Platinum です。今回はなぜAmex Platinum が持つべき一枚なのかについて書きたいと思います。
航空券購入でポイント5倍
Amex Platinumでは、Amex Travel で購入した航空券とホテル、あるいは航空会社から直接購入した航空券に対して5倍のReward Pointがつきます。代理店のパッケージツアーや格安航空券は対象外ですし、ホテルについても主要なホテルグループであればそのサイトから予約したいかもしれません。しかし、仮に後述するサインアップボーナスのための5,000ドルを航空券で達成したなら、それだけで25,000ポイントがつき、サインアップと合わせて12.5万ポイントが貰えるのです。これだけの大盤振舞いはそうそうありません。
手数料なしでANAマイルに1:1で交換
AmexのReward Point はANAのマイルに1:1で移行が可能です。しかも手数料なしです。航空券とホテル限定とは言え、1ドルでANAマイルが5マイルも貯まるカードが他にあったでしょうか?スーパーやガソリンと違って、航空券やホテルは必然的に支出額が大きくなってきますので、この交換比率の高さが活きてきます。
サインアップボーナスで10万マイル
これだけで年会費の元が十分取れるのではないかと思える、太っ腹なサインアップボーナスがあります。現在アメックスのサイトで公開されているサインアップボーナスは「3ヶ月以内に5,000ドルの利用で60,000ポイント」になっています。しかし実はTargeted offerではあるものの、10万ポイントのボーナスも獲得可能です。こちらのサイトに詳しい手順が記載されています。
Amex Platinum 100K Offer Now Available via Cardmatch Tool
ここで10万ポイントのキャンペーンが表示されているならそのまま申し込みができるはずです。
私はリンク先に従って手続きをしようとした際に、このキャンペーンはもう適用できません、というような画面になってしまいました。しかしもう一度最初のリンクから辿って進めたところ無事に手続きを完了できました。もし同じようなエラーに遭われた方は諦めずに再度トライしてみることをお勧めします。
残念ながら対象外だった方は、60,000ポイントにはなってしまいますが、よければ下にある私の紹介リンクからご入会ください。
SPG、Hiltonゴールドステータス
Amex Platinum ではSPGとヒルトンのゴールドステータスを無条件に獲得することが可能です。日本のAmex SPGカードでもこのゴールドステータスの価値を説かれている方が多数いらっしゃいますが、こちらはヒルトンもついてきます。
私の場合、ホテルはIHGがメインでSPGやマリオットはたまに使う程度ですし、スターポイントよりもマイルの方が価値があると考えています。日本のSPG Amexはどうしてもスターポイント重視になりますので、こちらの方が断然使い勝手が良くなります。
Centurion LoungeとPriority Pass
Centurion Lounge のある空港をよく使われる方には、大変価値のあるベネフィットだと思います。私の場合はサンフランシスコくらいしか使うことはありませんが。。
Priority Passは正直パッとしないと思って眺めていたんですが、関西空港ではお好み焼きの「ぼてじゅう」がラウンジとして掲載されています。なんと3800円割引です。これは関西空港を使う人にはかなりのメリットではないでしょうか。関西空港を使う際に試してみたいと思います。
そして何よりカッコいい
アメリカのAmex Platinum は金属カードです。ズッシリと重く、たわむことのないカードは重厚感たっぷりです。
デメリットは?高額な年会費の元は取れる?
Amex Platinum の年会費は$550と高額です。この年会費に見合う価値はあるのでしょうか。
私の場合、年間$10,000は航空券を航空会社直接で買う予定がありますので、そこから得られる50,000マイルだけでも相当部分の元が取れると考えています。加えて年間200ドルのUBERクレジットなど、紹介しきれていない特典もあります。SPG ゴールドステータスやラウンジなどの特典も合わせれば十分に見合うと言えるのではないでしょうか。特にサインアップがつく初年度に関しては見逃すべきではない一枚だと思います。